犬の帰宅

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ミエルレコードwithOTOWA「漫画×紙巻オルゴール」展を見に行ったよ

渋谷はセンター街をテクテク歩き、東急本店横にある一歩通行の道をちょいと進んだ先に、渋谷PUBLISHING BOOKSELLERSというオシャレ本屋さんがあります。
ただいまお店の小さな書斎ルームにて開催中の、「ミエルレコードwithOTOWA:漫画×紙巻オルゴール」展」を見に行きました。
「ミエルレコード」とは、漫画を音楽の融合によって新たな価値観を生み出す「聴く本」「読む音楽」のレーベル。
「OTOWA」はその中でも、紙に穴を開けて鳴らす「紙巻式オルゴール」を用いて様々なコミュニケーション/コラボレーションを行うプロジェクト(?)です。


今回行われている展示は、紙巻オルゴールにマンガやイラストを描くことで、新しい価値観を生み出す「聴くマンガ」を作成するというコンセプト。7人の作家さんがそれぞれ作品を展示されています。
個人的に好きな作家さんである、ふかさくえみさんやウラモトユウコさんの作品があると聞きつけ、フラフラと行ってみたのです。
最初はどんなもんじゃろうなーと軽い気持ちで行ってみたのですが、規模は小さいながらも、予想以上に素晴らしい展示でした!マジに。


マンガと音楽のコラボというのは色んな形式・色んな種類がありますが、「オルゴールを回して」マンガを読む&聴くというのは、自分でオルゴールの棒をクルクル回さなきゃいけない分、とても主体的に作品を味わうことになります。これがねー中々新鮮なんですよ。
自分が手を動かすことによって、作品が浮かび上がってくるような感覚とでもいいますか。細長い紙の中に表された絵が、音を伴って立ち上がってくる…ってのがとても楽しいんですよ。



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今回展示されている作品は、結構多彩な種類があります。
アルプス一万尺に興じる2人の男女を描いたとてもハッピーな作品。
「サンタ・ルチア」のメロディに乗せ、水彩画でヴェネチアの運河の風景と人々を描いた作品。
ウラモトユウコさんの作品は「ハッピーバースディ」の音楽を元に作られたマンガですが、作品の中で、唯一紙巻をメビウスの輪状にしているのが印象的。
表面はとてもハッピーな絵が描かれているのですが、一度巻いたら(おそらく二度と)流されることのない、裏面の意味深な描写が想像力をそそられます。
ピーマンの水夫?が主人公の角裕美さんの作品も、オルゴールでありながらとてもファンキー。


いやーどれも面白いなーと、お店で1人クルクルクルクルオルゴールを回しまくっていたのですが、(お目当てでもあった)ふかさくえみさんの「蒼海ドロップス」は本当にたまげました。


他の方々の作品は絵巻物のように、「イラスト」をベースにオルゴールを作っているのですが、ふかさくさんのそれは「コマ割」がなされ、今回の作品の中で一番「マンガ」的な形式。
そしてその中に様々な音を散りばめているのですが、それがまたニクいくらいにさり気なく、しかも作品を成り立たせるためになくてはならない意味合いをちゃんと持っているのですね。



例えば、マンガ特有の集中線や効果線。
例えば、水の中に潜った時の空気の「泡」
例えば、女の子の「台詞」。


絵の中に描かれる記号や、時には絵そのものに、オルゴールの「穴」が空けられています。そういうアイデアがあったのか!と驚かされる一方で、実際にマンガを鳴らす(?)ためにオルゴールを回すと、1つ1つの穴がメロディなり効果音として立ち上がってくる。
最初に書いたように、自分で回しながらメロディを奏でるわけですが、1つ1つのアイデア(という名のオルゴールの穴)が絵の中で音に変わり、それが手の中で鳴らさせるというドキドキ感!うっわこんな風に成るのか!&鳴るのか!という驚きと、まるで無声映画を見ているような、しかもそれが自分の手の中で現れるという魅力が本当にたまらないです。



これは是非とも色んな作家さんに作っていただきたい!と思う一方で、是非とも色んな人に見て貰いたいなーと思うのです。
やっぱねぇ。実際にオルゴールに触ってみないと分からないです。こればっかりは。


来週8月18日までの開催なので、興味のある方はお見逃しなく。
詳細はこちらをよろしくどうぞ。