踵を踊らせて

コンマ打つときにコツがいるのよ

20231006_光の速さで進んでくWeekend

・ぽんぽこさんの新曲『Bokeh』が投稿されてから、事あるごとにずっと聞いている。ついこないだまで暑かった私の部屋を、すっかり秋の空気に変えてしまった。

youtu.be

YouTubeで再生し、iTunesで再生し、Spotifyで再生し……と1回聞いたら3回聞く(?)ことになるので大変なんだから。

・元々は2月に相方ピーナッツくんによるデモバージョンが生放送でドロップされ、クールなトラックと複雑なニュアンスを含んだ歌詞で好事家(ぽこピーファン)たちからの話題を呼んでいた曲。これが満を持して正式なバージョンとして発表され、界隈は静かにしかし熱く大盛り上がり。

・何が素晴らしいかって極限までキャッチーさを削ぎ落としたトラックの中で光るぽんぽこさんの声。「夢はまだ 醒めないまま」のフレーズがいつもの喋りとは違う落ち着いたトーンで、しかし確実に知っている声色で耳に届くと、何度聞いても新鮮に脳のシナプスがスパークしてしまう。デモ版でも印象的だったトラックのメロディを微妙にズラしていることで、浮遊感・不安定感の中にある確かなものとして、ぽんぽこさんのヴォーカルを感じるのかも。

・本人が録ったPVも普遍的な風景でありながらノスタルジックな空気を帯びていて、聞きながら外を歩いていると見知った風景がまるでPVの一部かのように錯覚してしまう。今ここで見る風景とぽんぽこさんが眺めているものが地続きであるという、おこがましくてくすぐったい感覚。我ながら単純ね。

・そして「I'm a proncess of カメラ越し」というキラーフレーズ。間違いなくぽこピーの2人の間にしか分からないことがあるということ。勿論2人の関係を知らなくとも間違いなく良い曲なんだけど、どこかで終わりを見据えたような歌詞、ぽんぽこさんのことを歌った歌詞を、ピーナッツくんという一番身近な人間が書いたということに、グッときてしまう。

・何よりもVTuberが歌う曲としてぽこピーがこうした尖った楽曲を出してくることに嬉しさを感じてしまうところがあり、「全部が消えてしまう」までは元気に活動を続けて欲しいな、と願わずにはいられない。次の更新でまたいつもみたいに明るい動画を出してきたらギャップでやられちゃうんだろうな。

 

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・そんなわけで陽が落ちたら急に寒くなったので、長袖の服や新しい上着欲しさに日課(といいつつ気が向いた時にしかやっていないけれど)のウォーキングついでに古着屋に向かった。古着屋といっても洒落たそれではなく普通にチェーンのお店。なので良さげじゃんと思った服がユニクロやGUなんてことも全然ある。

・そうは言いつつ探していると時々は結構な掘り出し物もあるもので、今回はたまたま定価で買ったらウン万円する新品のジャケットが結構な値引率で売っていたのでちょっとビビりつつ買ってしまった。

・若干大きめだし普段なら買わない派手な色合いだし、肩幅がゴツくて羽織るとガンダムみたいなシルエットになるけれど、背伸びしてこういう服も似合うようになるのが…成長ってもんだろ! イマイチだったとしてもそれでいてただの服じゃんか!(©️春あかね高校定時制夜間部)と勢いで購入。いい買い物したな〜という気分に浸りつつ、帰ってから今度はこんな高いモノをこんな安値で手に入れてしまって良いのか!? という思いも湧いてくる。根がチキンなのでこういう時だけ急にアパレル業界の未来を憂いてしまう。愚かで身勝手な人間よ。

・古着屋に行くと大昔のチンピラみたいなサテン地に花柄のシャツや、地上げ屋みたいな人しか着てないような柄をしたダブルのジャケットなんかもチラホラ置いてあって、急にこういうの着たら面白いだろうな〜という誘惑に駆られることも時々ある。

こういうの(T-SQUARE『F-A GRAND PRIX』裏ジャケより)

・もっと若ければ悪ふざけで買っていた気もするけれど、買ったとて着ることは恐らく一度もないな……クローゼットの空きだって有限だし……という考えが先に来てストップをかけてしまう。これもまた成長なのかもしれない。